デザイン学専攻の概要

デザイン学専攻(博士前期課程)

専攻紹介
・デザイン学専攻とデザイン経営工学専攻が融合、ロンドン芸術大学(UAL)とのダブル・ディグリー・コースの設置
デザイン学専攻(新)は、2018年度に、デザイン学専攻(旧)とデザイン経営工学専攻を融合させて新しく誕生した専攻です。二つの専攻の良いところを残したかたちで生まれ変わり、旧専攻(デザイン学とデザイン経営工学)を目指していた方々にとって、より魅力的な専攻になっています。2021年度には、ロンドン芸術大学(UAL)とのダブル・ディグリー・コースも設置しました。

・博士後期課程進学について
デザイン学専攻(博士前期課程)を修了した学生は、所属する研究室に応じて、デザイン学専攻(博士後期課程)か設計工学専攻(博士後期課程)を受験することになります。

教育プログラム
「経済のグローバル化、人口構成の急速な変化、地球温暖化に代表される環境・資源問題など21世紀型の社会的課題が顕在化するなか、情報、医療、環境などにおける技術革新への大きな期待が寄せられています。
しかし、現代社会の直面する諸問題の特徴は、単一の技術あるいは思考アプローチでは解決できない複雑性にあります。
問題現象の底流にある真の構造を見抜き、様々な技術を編集して新たな課題解決を提示する「デザイン思考」が今社会では、求められています。
デザイン学専攻では、こういった新たなデザインの役割・機能をソーシャルインタラクションデザインと定義し、モノの造形に留まらず、新たなサービスの創造と社会実装を行える人材の育成を目指しています。
ソーシャルインタラクションデザインを実践する未来のデザイナーは、1)新しい価値の創造 2)異分野間の連携・横断 3)新しい社会環境の構築の能力が求められます。
1)は、的確なアイデア表現技術を基軸に、プロダクト・プレイス・ビジュアル・キュレーション・ビジネス・テクノロジーの専門知識を統合して、製品やサービスを革新したり、美術品やデザイン品の価値や意味を不断に更新していく能力です。
2)は、社会フィールドをグローバル・ローカルの垣根無く捉え、創造的に課題発見が行えると共に、異分野専門家で構成されるチームの中で、リサーチから具現化までのデザインプロセスを主導するディレクション・ファシリテーション・マネジメントといった能力です。
3)は、様々な課題に対し、社会的枠組みから発想し、ビジネスマインドを持って社会実装が行える能力です。
このソーシャルインタラクションデザインの能力を涵養するために、デザイン学専攻では、プロダクト系、ビジュアル系、プレイス系、キュレーション系、テクノロジー系、マネジメント系といった6系列によって専門教育科目と教員研究分野を構成しつつ、また、それらを有機的に統合するPBL(プロジェクトベーストラーニング)系実習・演習科目を、産業界、自治体、海外研究機関、美術館・博物館やメディア業界との緊密な連携によって設置しています。
以上の科目群および研究指導を経て、修士号の学位取得は、多様な社会問題に対する革新的デザインの提示を制作によって示す特定課題型(制作)と、研究論文として示したり、造形(美術とデザイン)の歴史と理論を分析する論文型の2つの方法から選ぶことができます。

KIT-UALダブル・ディグリー・コース

KIT-UAL ダブルディグリーコースの紹介
京都工芸繊維大学(KIT)のデザイン学専攻と ロンドン芸術大学(UAL)の学生がともに同じプログラムで学び、KITとUALの二つの学位を取得するコースです。

コースの趣旨
デザインは、たんに新しいモノを生産することだけを目的としているのではありません。今日のデザインが目指しているのは、私たちが生きる場である社会や環境そのものに働きかけ、新しい仕組みを生みだし、そこからさらなる可能性を開いていく、クリエイティブな挑戦です。求められているのは、もはや、ヒロイックな個人としてのデザイナーではありません。ロンドン芸術大学(UAL)とのダブル・ディグリー・コースでは、異なる文化的背景や観点を持つ仲間との交流や対話をとおして多様性を理解し、さまざまな専門分野との学際的な結びつきを志向しながら、コラボレーションという手法をとおして実践を重ねていく、アクチュアルなデザイン教育を展開しています。
なお、このダブル・ディグリー・コースの学生は、デザイン学専攻に入学した学生の希望者から選抜され、オンラインと対面を取り混ぜた教育を受けるとともに、ロンドンへの渡航が求められます。就業期間は、秋学期から2年間で、春学期入学の場合の学位取得はデザイン学専攻への入学から2年半後になります。

コースの概要
https://www.arts.ac.uk/subjects/communication...

募集情報
https://www.kit.ac.jp/international_index/stu...



Introduction of KIT-UAL Double Degree Course
KIT and UAL students study design together through the same educational program, and can obtain two degrees of Master of Engineering (KIT) and Master of Arts (UAL).

Philosophy of the Course
Design practice means something more than producing new things. The contemporary design aims at conducting creative challenges that affect directly the society and environment in which we actually live, producing new mechanisms and values of living. The designer is no longer the heroic individual. In the double degree course of KIT with the University of the Arts London (UAL), students are engaged in design practice in an interactive and collaborative way, putting an accent on the communication with colleagues who have different cultural backgrounds, deepening their understanding of diversity, and widening their interdisciplinary perspective.

Program overview
https://www.arts.ac.uk/subjects/communication...