岩本馨准教授著『明暦の大火 「都市改造」という神話』が出版されました

2021年 10月 07日
PHOTO: 岩本馨准教授著『明暦の大火 「都市改造」という神話』が出版されました

岩本馨准教授著『明暦の大火 「都市改造」という神話』が出版されました。


書籍情報
書名:明暦の大火 「都市改造」という神話
著者:岩本 馨
体裁:4-6/296ページ
出版社:吉川弘文館(2021/9/1)


岩本准教授によるコメント
明暦の大火は明暦3年正月18日~20日(西暦1657年3月2日~4日)に発生した3つの大火災の総称で、この大火によって当時の江戸市街地の中心部は潰滅し、江戸城天守も焼け落ちました。日本の歴史上、さらには世界史的に見ても大規模な都市災害であったと言えます。

従来の研究では、この大火後に幕府のリーダーシップのもとで大規模な「都市改造」が行われ、それによって江戸は巨大都市へと生まれ変わったとされてきました。しかしそれは果たして本当なのか。この本では従来の研究が依拠していた根拠の怪しい逸話を極力排し、信頼できる史料を丹念に分析することでこの通説を全面的に問い直したものです。

人々は災害のような危機に直面したとき、それまでの世界の負の遺産を一掃してくれるようなヒーローを求めがちです。本書ではそのような人々の心性にも迫ろうとしています。ご覧いただければ幸いです。


外部リンク
『明暦の大火 「都市改造」という神話』(吉川弘文館、2021)
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b586936.html