赤松・登谷研究室修士1回生の羽田京加さんが「2022年(第33回)日本建築学会優秀卒業論文賞」を受賞しました

2022年 08月 01日
PHOTO: 赤松・登谷研究室修士1回生の羽田京加さんが「2022年(第33回)日本建築学会優秀卒業論文賞」を受賞しました


赤松・登谷研究室修士1回生の羽田京加さんが「2022年(第33回)日本建築学会優秀卒業論文賞」を受賞しました。


「日本建築学会優秀卒業論文賞」とは
"優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞(1990年設置)
学部卒業論文・大学院修士論文等の優れた論文を顕彰する(卒論:15件、修論:15件)。受賞者には、賞状・賞牌ならびに賞金を贈る。表彰式は大会会場。"
出展:『日本建築学会各賞|日本建築学会』

受賞業績
「近世京都における町火消の実態に関する研究」


羽田京加さんのコメント
この度は日本建築学会優秀卒業論文賞をいただき、大変光栄に思います。
テーマ決定に際し念頭に置いたのは、今の社会状況と関連させることでした。日常が変化し続ける日々を「危機」的状況だと捉え、「災害」へ転じ、最終的には「火災」と向き合う「町火消」にたどり着きました。
消防組織「町火消」は町触で定められた「町」単位の責務でした。町人・町・町奉行所が共通して町火消の活動を認める一方で、一部町人が町火消には老人が多く消防に役不足だと指摘する史料が存在し、町触からも類似の問題を示す記述が確認できます。同史料から、町人は町火消の問題を指摘し、「町」を越えた解決策を提案、そこへ商業目的を組み込み、個人的利益を目指したと考えられました。以上を踏まえ、本論では、18世紀後期の町火消が形骸化していた点、町人が商業利益を優先し都市構造における地縁的枠組みが弱まった点などを指摘しています。
研究を通し、研究分野に関する知識だけではなく、先行研究の検討、古文書史料の読み方、扱い方、「論文」としての文章の書き方など、多くを学ぶことができました。この経験を生かし、院での活動にも励みたいと思います。
最後になりましたが、論文執筆にあたり、指導教員である登谷伸宏先生をはじめ、ゼミでご指導くださった赤松加寿江先生、同ゼミの先輩方や同学年の学友など、沢山の方にお世話になりました。心より感謝申し上げます。


授与組織
一般社団法人日本建築学会

受賞名
日本建築学会優秀卒業論文賞




2022年(第33回)日本建築学会 優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞|日本建築学会
http://www.aij.or.jp/jpn/sotsuron/pdf/sotu202...